ようこそ いらっしゃいました。日常生活から同人妄想(腐女子)を書いている管理人です。
爆丸のシュンダン及デジクロのキリタイに萌えてます!
一緒に萌をしましょう(笑)
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アハハ・・・・眠い;;;
うん、夜中にアップって初だね。携帯打ちまくって目がしょぼしょぼします。
明日も仕事あんのに、何してんだろうね??
とにかく暗い話書いて、この内容書きたかった!!
もう今回のダン、被害妄想というなの内面弱いし乙女チックというのか、もう意味がわかりません!!
取りあえず、只今書き中の続きものなのでお初の人は1話から読んだほうがよろしいです。
さて、毎度ながら同人・BL・女体化といった内容が嫌いな方・苦手な方・知らない方は読まれなほうがいいですよ??
うん、夜中にアップって初だね。携帯打ちまくって目がしょぼしょぼします。
明日も仕事あんのに、何してんだろうね??
とにかく暗い話書いて、この内容書きたかった!!
もう今回のダン、被害妄想というなの内面弱いし乙女チックというのか、もう意味がわかりません!!
取りあえず、只今書き中の続きものなのでお初の人は1話から読んだほうがよろしいです。
さて、毎度ながら同人・BL・女体化といった内容が嫌いな方・苦手な方・知らない方は読まれなほうがいいですよ??
爆丸
シュン←ダン
続き物
夜中
ダンは、あれから眠れずに布団の中で体を左右にしたりなどしてどうにか寝付こうとしたが寝付けない。
過去に別次元へと行ったときだって、寝付けないなんてなかった。
頭の中にこびりついて離れないあの瞳がダンの脳にこびりついていた。
それは
―リクの瞳、俺と同じだった―
そう、リクと話している時リクが見せた瞳
あの瞳には見覚えがあった。それは今のダンと同じ瞳。
その光景が脳裏に焼き付いているせいか、眠りがこないのだ。
「……」
ダンは、あまり音を立てず布団からでるとキッチンの方へと足を進めた。
水でも飲めば、少しは落ち着くかもしれないと思ったからだ。
「ハァ~」
思ったより喉は水を欲していたのか、喉が潤っていく。
すぐにリクの部屋へと戻る気にもなれずリビングのソファへと腰を下ろす。
自分の家だけど、別次元のせいかやはり違和感があった。
なにより、この世界ではリクは存在している。
生きている
それだけで、家の中の空気が違ってくる。
ダンは静かに瞳を閉じると、自身の世界のリクを思い出す。
小さい頃の記憶しかない、幼き頃の記憶。
リクの声も顔も、薄れてほしくないのに薄れていってしまう。
それがダンは怖かった。
忘れたくない
消したくない
リクの声を
リクの顔を
ダンは、ポフっと横に倒れソファに顔をうめる。
らしくない自分に空笑いしてしまう。
こんな自分を仲間たちは目を疑うだろう。
ただ一人、リクの存在を知っている『シュン』だけは……今の自分を見たらなんて声をかけてくるだろうか?
カタッ
「Σ!?」
誰かがリビングに入ってきた音にダンは思わず伏せていた顔をあげる。
「なんだ、ココにいたのか」
「リク」
入ってきたのはリクだ。どうやら彼も水を飲みに来たようでコップに水を入れ飲んでいた。
「眠れないか?」
「ぁ、あぁ」
「だよな~別次元に飛ばされちまったんだもんな」
そういってリクはダンの傍にくると、優しく髪を撫でてきた。一瞬目を丸くし驚くもその手つきが何故か安心してしまい拒むことはしなかった。
「朝になったら、一緒に帰り方考えてやっから!それに次元の裂け目が原因なら、どうにかなるかもしれないしな」
そういってダンを安心させるように笑みを向けるリクに、その表情にダンは奥底にあった暗い種を吐き出してしまおうか頭をよぎる
「……あ、のよ」
「ん?なんだ?」
「……リクにとっちゃ、気分悪くしちまうかもしれねぇんだけど、聞いてくれないかな?俺の相談」
「……シュンとは、違う悩みか?」
その言葉にダンは小さく頷く。
部屋で話そうぜと、二人は部屋に戻ることにした。
***
部屋に戻ると、明かりはつけず二人は壁に寄りかかるように座り込む。
「……俺の世界について色々話したよな」
「あぁ」
「……その中で『リク』について話さなかったのは、やっぱ気付いたか?」
ダンは、自身の世界について今まで自分が爆丸を通して出会った人々、仲間、戦いなど話した。
しかし、その話の中で『リク』については一切話さなかった。
ダンは、そっとリクの方を見れば苦笑いしながらも頷くリクがいた。
「まぁ~あえて聞こうとは思わなかった。言わないのは何かあるって思うのが普通だし、実際そっちの世界じゃ俺は存在してないのかもしれないしな」
「……」
ダンは自分の服をギュッと握ると小さく口を開く。
「……俺の世界にも、リクはいた……んだ」
「いた、って事は今はいないって思っていいのか?」
「(頷き)俺の世界でのリクは、もういないんだ。亡くなったんだ。幼稚園の頃に」
「そっか……だから、ダンは俺を見て泣いたのか?この世界での俺は生きていたから」
「……」
リクの名を聞いたとき、ダンはこの世界でリクは存在し生きている事に思わず涙を流し泣き出してしまった。
その時の事を思い出すとばつが悪そうに頬をかく。
「ん……生きている事に俺嬉しくて」
「そっか」
「……」
「んで、相談ってのはダンの世界の『オレ』についてか?」
リクの質問にダンは頷くだけで暫く答えなかった。
どのくらいたったろうか?数分?数十分?ようやくダンは片言ながらも口を開いた。
「俺の世界、でのリクが死んだの俺のせいなんだ」
「はっ?」
まさかの内容にリクは思わず気のぬけた声を出してしまった。
「なんでダンのせいなんだよ?」
「……それは」
ダンは、一つ一つあの頃の事を語り出す。
リクは音楽が好きで、コンクールやら大会などで上位成績を残すほど。そんなある日海外で行われる大会に招待された。
海外へ行く飛行機が事故にあいリクは亡くなってしまったことを。
「ん~……内容聞いても、どこにダンのせいっていうんだよ?」
「……リクは海外へ行くか否か迷ってた。そんなリクに俺は行ってこいって。背中を押しちまったんだ」
「……」
「俺が、あの時リクに海外行くのを進めなければリクは死なずにすんだんだ。」
「だから、『リク』が死んだのはダンのせいだと?」
小さく頷いたダンに、少しの間の後リクは盛大なため息をもらした。
「やっぱ、ダンのせいじゃないじゃねぇか」
肩をすくめるリクに対し、ダンは目を丸くしリクの方へ顔を向けた
「言ったろ!俺がリクに『行ってこい』って背中を押さなきゃリクは、リクッは……死ななかった!」
「けど、最終的に決めたのは『リク』だろ?ダンは小さなキッカケにしか過ぎない。その海外で行う大会だって、もし行かなかったとしても別の所で事故にあってたかもしんねぇ。」
「ッ!けど」
「話聞く限り全くダンが責任感じることねぇと思うぜ?そっちの『リク』は亡くなっちまってるから真意を知ることはできないかもしれねぇけど、『俺』は自分が最終的に決めたことだって思うぜ?」
「……」
「そっちの『リク』は、好きだったんだろ?音楽が」
リクの言葉にダンは、幼き頃『リク』が言った言葉を思い出す。
『音楽をやってると心がワクワクするんだ』
『やってる人も、聞いている人も音楽を楽しんで欲しい』
『楽しい音楽を沢山の人に聞かせたい!』
「……好きだった。音楽を通して沢山の人に楽しい音楽を聞かせてやりたいって」
「リクは音楽が好きだった。だから海外にいって自分の音楽で少しでも聞いてくれる人達に楽しい音楽を聞かせてあげたい。その前に進む道を選んだ」
「けど」
まだ何か言おうとするダンに、リクは苦笑いしながら頭をポンポンと撫でていく。するとくぐもった声がダンから聞こえてきた。
「ダン?」
「……って、……んだ」
「ん?」
「父さんと母さん、泣いてた。リクが事故にあったその日。その一回だけなんだ、二人が俺の前で泣いたのは」
「……」
『リクが!リクが!』
『落ち着け』
『何で、どうして!』
『くっ!』
両親がダンの前で泣き崩れたのは、この一回だけ。
その後二人はダンの前では涙を見せず笑顔でいた。
しかしダンは見てしまった。夜中、母親がリクの写真を見ながら泣いているのを。夜中、ソファに座り込み静かに涙を流す父親を。自分の前では一度しか涙を見せなかった両親が夜中静かに泣いている光景を見たダンは、二人からリクを奪ってしまったというのが脳裏に焼き付いてしまった。
幼かった故、重い傷が心に響いたことを
「……」
「俺の前では笑顔でいてくれた父さんと母さん。けど、本当は泣いてた。悲しくてつらくて……」
ギュッとダンは自分の服を握りしめた。
その姿にリクはダンの頭を自分の方に寄せ抱きしめた。
「ダン、なんで父さんと母さんが笑顔でいたか分かるか?」
「……」
ダンは小さく左右に頭をふる。分かるわけない、だって本当は二人は悲しくて泣いていたんだから。
「ダンに笑っていて欲しかったからだよ」
「……ぇ?」
「自分達が悲しい顔をしていたら、ダンにまで悲しい顔をさせちまう。だからダンの前じゃ笑顔でいたんじゃないか?」
ダンの前では笑顔でいてくれた父さんと母さん。
ダンに悲しい顔をさせたくないから?
リクの行った言葉の真意が分からないダンは黙ったまま。
「……俺はな、ダンの笑顔が大好きなんだ」
「ぇ?」
「ダンの笑顔を見てると元気が出た。だからダンには笑顔でいてほしいんだ。俺な、この事父さんと母さんに言ったことあんだよ」
「二人に?」
「あぁ、まぁ~ダンには言ったことはねぇけどな。多分そっちの『リク』も両親に言ったんだと思うぜ?ダンの笑顔が大好きな事を」
「……」
「こっちの父さんも母さんも同感してたぜ?ダンの笑顔は温かいってな。だから、そっちの『父さん』と『母さん』もダンには笑顔でいてほしかったんじゃないか?その笑顔でこの先『リク』の分まで生きていくために。」
ダンは静かに顔を伏せ身体をふるわせた。
小さく聞こえるのは泣き声。恐らくダンの瞳から今涙が流れ落ちているのだろう。
そんなダンにリクは優しく頭を撫でていった。
***
「ダン、悩みの種少しはなくなったか?」
暫くすればダンが落ち着いたのを見計らいリクは悩みの種について問う。
するとダンはゆっくりと顔を上げていった。そこには頬に涙の跡を残し困った表情をするダンが目にうつった。
「……少しだけど、突っかかっていたのが軽くなった、気はする……かな?ずっと父さんにも母さんにも、そしてリクにも謝りたかったんだ。」
「……」
「俺のせいでリクが死んじまった事。俺がリクの海外行きを、背中を押さなければリクは死ななかったんだって。リクに謝りたかったんだ……リク、に」
再び瞳からポロポロと涙を流すダンに、リクは「泣くな泣くな」と髪をわしゃわしゃ撫でまわす。
「そっちのリクは亡くなっちまってるが、ダンのせいじゃねぇ。ダンはキッカケにしかすぎねぇし、決めたのは『リク』自身。俺自身、自身もって俺は言えるぜ?背中を押してくれてありがとうってな」
「Σッ!」
リクの言葉にダンは声を押し殺し再び泣き出した。
そんなダンに思う存分泣かしてやることにしたリク。
今は泣きたいだけ泣けばいい。泣いた後は暖かな虹がでる。それは暖かい人の温もり
その温もりは今は沢山あるだろうけど、いつか遠く近い未来に大切な場所が見つかる。
その場所を大切にしてほしい
笑顔でいてほしいから
~おまけ~
あれからダンは泣き疲れて寝てしまった。
そっと起こさないように布団へと寝かせてやるリク。
ダンの寝顔を眺めていたら一つの声が。
それは――
「お節介ね」
「ん?可愛いキョウダイの悩みは少しでも解決してやりたいじゃんか」
リクは声のした方へと顔を向ける。そこには丸い状態のままの爆丸が一体。
リクのパートナー爆丸だ。
「けど、まだ大切な悩みは解決できてねぇ」
「シュンの事?」
「あぁ、少しでも前に進む一歩の手助けしてぇじゃんか」
「そういうのがお節介っていうのよ?」
「いいだろ、それにさ……好きって気持ちは大切にしてもらいてぇからよ」
「シスコンとブランコの称号あたえましょうか?」
「おっ!いいね~それ」
ケラケラ笑うリクに、それ以上喋らなくなったリクのパートナー爆丸。恐らく眠ったのだろう。
リクも眠りにつくことにした。明日、というか日付は変わってしまったから今日だが『ダン』を本来の世界に帰す方法を見つけなくてはいけない。
そして、シュンについても……
続く
~あとがき~
はい、弱いダン書き終わり・・・
ダンがダンじゃなくなってしまった。被害妄想すぎたね;;
リクのこととなると弱いのよダンは
勿論恋する乙女だからシュンについても弱くなる(うちの妄想内では)
よしっ!気持きりかえよう!!
次アップは明るいのを書きつつギャグをのめり込もう!!よっしゃ!!ファイト
シュン←ダン
続き物
夜中
ダンは、あれから眠れずに布団の中で体を左右にしたりなどしてどうにか寝付こうとしたが寝付けない。
過去に別次元へと行ったときだって、寝付けないなんてなかった。
頭の中にこびりついて離れないあの瞳がダンの脳にこびりついていた。
それは
―リクの瞳、俺と同じだった―
そう、リクと話している時リクが見せた瞳
あの瞳には見覚えがあった。それは今のダンと同じ瞳。
その光景が脳裏に焼き付いているせいか、眠りがこないのだ。
「……」
ダンは、あまり音を立てず布団からでるとキッチンの方へと足を進めた。
水でも飲めば、少しは落ち着くかもしれないと思ったからだ。
「ハァ~」
思ったより喉は水を欲していたのか、喉が潤っていく。
すぐにリクの部屋へと戻る気にもなれずリビングのソファへと腰を下ろす。
自分の家だけど、別次元のせいかやはり違和感があった。
なにより、この世界ではリクは存在している。
生きている
それだけで、家の中の空気が違ってくる。
ダンは静かに瞳を閉じると、自身の世界のリクを思い出す。
小さい頃の記憶しかない、幼き頃の記憶。
リクの声も顔も、薄れてほしくないのに薄れていってしまう。
それがダンは怖かった。
忘れたくない
消したくない
リクの声を
リクの顔を
ダンは、ポフっと横に倒れソファに顔をうめる。
らしくない自分に空笑いしてしまう。
こんな自分を仲間たちは目を疑うだろう。
ただ一人、リクの存在を知っている『シュン』だけは……今の自分を見たらなんて声をかけてくるだろうか?
カタッ
「Σ!?」
誰かがリビングに入ってきた音にダンは思わず伏せていた顔をあげる。
「なんだ、ココにいたのか」
「リク」
入ってきたのはリクだ。どうやら彼も水を飲みに来たようでコップに水を入れ飲んでいた。
「眠れないか?」
「ぁ、あぁ」
「だよな~別次元に飛ばされちまったんだもんな」
そういってリクはダンの傍にくると、優しく髪を撫でてきた。一瞬目を丸くし驚くもその手つきが何故か安心してしまい拒むことはしなかった。
「朝になったら、一緒に帰り方考えてやっから!それに次元の裂け目が原因なら、どうにかなるかもしれないしな」
そういってダンを安心させるように笑みを向けるリクに、その表情にダンは奥底にあった暗い種を吐き出してしまおうか頭をよぎる
「……あ、のよ」
「ん?なんだ?」
「……リクにとっちゃ、気分悪くしちまうかもしれねぇんだけど、聞いてくれないかな?俺の相談」
「……シュンとは、違う悩みか?」
その言葉にダンは小さく頷く。
部屋で話そうぜと、二人は部屋に戻ることにした。
***
部屋に戻ると、明かりはつけず二人は壁に寄りかかるように座り込む。
「……俺の世界について色々話したよな」
「あぁ」
「……その中で『リク』について話さなかったのは、やっぱ気付いたか?」
ダンは、自身の世界について今まで自分が爆丸を通して出会った人々、仲間、戦いなど話した。
しかし、その話の中で『リク』については一切話さなかった。
ダンは、そっとリクの方を見れば苦笑いしながらも頷くリクがいた。
「まぁ~あえて聞こうとは思わなかった。言わないのは何かあるって思うのが普通だし、実際そっちの世界じゃ俺は存在してないのかもしれないしな」
「……」
ダンは自分の服をギュッと握ると小さく口を開く。
「……俺の世界にも、リクはいた……んだ」
「いた、って事は今はいないって思っていいのか?」
「(頷き)俺の世界でのリクは、もういないんだ。亡くなったんだ。幼稚園の頃に」
「そっか……だから、ダンは俺を見て泣いたのか?この世界での俺は生きていたから」
「……」
リクの名を聞いたとき、ダンはこの世界でリクは存在し生きている事に思わず涙を流し泣き出してしまった。
その時の事を思い出すとばつが悪そうに頬をかく。
「ん……生きている事に俺嬉しくて」
「そっか」
「……」
「んで、相談ってのはダンの世界の『オレ』についてか?」
リクの質問にダンは頷くだけで暫く答えなかった。
どのくらいたったろうか?数分?数十分?ようやくダンは片言ながらも口を開いた。
「俺の世界、でのリクが死んだの俺のせいなんだ」
「はっ?」
まさかの内容にリクは思わず気のぬけた声を出してしまった。
「なんでダンのせいなんだよ?」
「……それは」
ダンは、一つ一つあの頃の事を語り出す。
リクは音楽が好きで、コンクールやら大会などで上位成績を残すほど。そんなある日海外で行われる大会に招待された。
海外へ行く飛行機が事故にあいリクは亡くなってしまったことを。
「ん~……内容聞いても、どこにダンのせいっていうんだよ?」
「……リクは海外へ行くか否か迷ってた。そんなリクに俺は行ってこいって。背中を押しちまったんだ」
「……」
「俺が、あの時リクに海外行くのを進めなければリクは死なずにすんだんだ。」
「だから、『リク』が死んだのはダンのせいだと?」
小さく頷いたダンに、少しの間の後リクは盛大なため息をもらした。
「やっぱ、ダンのせいじゃないじゃねぇか」
肩をすくめるリクに対し、ダンは目を丸くしリクの方へ顔を向けた
「言ったろ!俺がリクに『行ってこい』って背中を押さなきゃリクは、リクッは……死ななかった!」
「けど、最終的に決めたのは『リク』だろ?ダンは小さなキッカケにしか過ぎない。その海外で行う大会だって、もし行かなかったとしても別の所で事故にあってたかもしんねぇ。」
「ッ!けど」
「話聞く限り全くダンが責任感じることねぇと思うぜ?そっちの『リク』は亡くなっちまってるから真意を知ることはできないかもしれねぇけど、『俺』は自分が最終的に決めたことだって思うぜ?」
「……」
「そっちの『リク』は、好きだったんだろ?音楽が」
リクの言葉にダンは、幼き頃『リク』が言った言葉を思い出す。
『音楽をやってると心がワクワクするんだ』
『やってる人も、聞いている人も音楽を楽しんで欲しい』
『楽しい音楽を沢山の人に聞かせたい!』
「……好きだった。音楽を通して沢山の人に楽しい音楽を聞かせてやりたいって」
「リクは音楽が好きだった。だから海外にいって自分の音楽で少しでも聞いてくれる人達に楽しい音楽を聞かせてあげたい。その前に進む道を選んだ」
「けど」
まだ何か言おうとするダンに、リクは苦笑いしながら頭をポンポンと撫でていく。するとくぐもった声がダンから聞こえてきた。
「ダン?」
「……って、……んだ」
「ん?」
「父さんと母さん、泣いてた。リクが事故にあったその日。その一回だけなんだ、二人が俺の前で泣いたのは」
「……」
『リクが!リクが!』
『落ち着け』
『何で、どうして!』
『くっ!』
両親がダンの前で泣き崩れたのは、この一回だけ。
その後二人はダンの前では涙を見せず笑顔でいた。
しかしダンは見てしまった。夜中、母親がリクの写真を見ながら泣いているのを。夜中、ソファに座り込み静かに涙を流す父親を。自分の前では一度しか涙を見せなかった両親が夜中静かに泣いている光景を見たダンは、二人からリクを奪ってしまったというのが脳裏に焼き付いてしまった。
幼かった故、重い傷が心に響いたことを
「……」
「俺の前では笑顔でいてくれた父さんと母さん。けど、本当は泣いてた。悲しくてつらくて……」
ギュッとダンは自分の服を握りしめた。
その姿にリクはダンの頭を自分の方に寄せ抱きしめた。
「ダン、なんで父さんと母さんが笑顔でいたか分かるか?」
「……」
ダンは小さく左右に頭をふる。分かるわけない、だって本当は二人は悲しくて泣いていたんだから。
「ダンに笑っていて欲しかったからだよ」
「……ぇ?」
「自分達が悲しい顔をしていたら、ダンにまで悲しい顔をさせちまう。だからダンの前じゃ笑顔でいたんじゃないか?」
ダンの前では笑顔でいてくれた父さんと母さん。
ダンに悲しい顔をさせたくないから?
リクの行った言葉の真意が分からないダンは黙ったまま。
「……俺はな、ダンの笑顔が大好きなんだ」
「ぇ?」
「ダンの笑顔を見てると元気が出た。だからダンには笑顔でいてほしいんだ。俺な、この事父さんと母さんに言ったことあんだよ」
「二人に?」
「あぁ、まぁ~ダンには言ったことはねぇけどな。多分そっちの『リク』も両親に言ったんだと思うぜ?ダンの笑顔が大好きな事を」
「……」
「こっちの父さんも母さんも同感してたぜ?ダンの笑顔は温かいってな。だから、そっちの『父さん』と『母さん』もダンには笑顔でいてほしかったんじゃないか?その笑顔でこの先『リク』の分まで生きていくために。」
ダンは静かに顔を伏せ身体をふるわせた。
小さく聞こえるのは泣き声。恐らくダンの瞳から今涙が流れ落ちているのだろう。
そんなダンにリクは優しく頭を撫でていった。
***
「ダン、悩みの種少しはなくなったか?」
暫くすればダンが落ち着いたのを見計らいリクは悩みの種について問う。
するとダンはゆっくりと顔を上げていった。そこには頬に涙の跡を残し困った表情をするダンが目にうつった。
「……少しだけど、突っかかっていたのが軽くなった、気はする……かな?ずっと父さんにも母さんにも、そしてリクにも謝りたかったんだ。」
「……」
「俺のせいでリクが死んじまった事。俺がリクの海外行きを、背中を押さなければリクは死ななかったんだって。リクに謝りたかったんだ……リク、に」
再び瞳からポロポロと涙を流すダンに、リクは「泣くな泣くな」と髪をわしゃわしゃ撫でまわす。
「そっちのリクは亡くなっちまってるが、ダンのせいじゃねぇ。ダンはキッカケにしかすぎねぇし、決めたのは『リク』自身。俺自身、自身もって俺は言えるぜ?背中を押してくれてありがとうってな」
「Σッ!」
リクの言葉にダンは声を押し殺し再び泣き出した。
そんなダンに思う存分泣かしてやることにしたリク。
今は泣きたいだけ泣けばいい。泣いた後は暖かな虹がでる。それは暖かい人の温もり
その温もりは今は沢山あるだろうけど、いつか遠く近い未来に大切な場所が見つかる。
その場所を大切にしてほしい
笑顔でいてほしいから
~おまけ~
あれからダンは泣き疲れて寝てしまった。
そっと起こさないように布団へと寝かせてやるリク。
ダンの寝顔を眺めていたら一つの声が。
それは――
「お節介ね」
「ん?可愛いキョウダイの悩みは少しでも解決してやりたいじゃんか」
リクは声のした方へと顔を向ける。そこには丸い状態のままの爆丸が一体。
リクのパートナー爆丸だ。
「けど、まだ大切な悩みは解決できてねぇ」
「シュンの事?」
「あぁ、少しでも前に進む一歩の手助けしてぇじゃんか」
「そういうのがお節介っていうのよ?」
「いいだろ、それにさ……好きって気持ちは大切にしてもらいてぇからよ」
「シスコンとブランコの称号あたえましょうか?」
「おっ!いいね~それ」
ケラケラ笑うリクに、それ以上喋らなくなったリクのパートナー爆丸。恐らく眠ったのだろう。
リクも眠りにつくことにした。明日、というか日付は変わってしまったから今日だが『ダン』を本来の世界に帰す方法を見つけなくてはいけない。
そして、シュンについても……
続く
~あとがき~
はい、弱いダン書き終わり・・・
ダンがダンじゃなくなってしまった。被害妄想すぎたね;;
リクのこととなると弱いのよダンは
勿論恋する乙女だからシュンについても弱くなる(うちの妄想内では)
よしっ!気持きりかえよう!!
次アップは明るいのを書きつつギャグをのめり込もう!!よっしゃ!!ファイト
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